コラム・泣き笑いシリーズ

『泣き笑いシリーズ』は、様々なテーマに基づき、大阪同友会会員企業が仕事で感じた泣き笑いのお話をお伺いするコーナーです。
会員向けの月刊誌「OSAKA 中小企業家」で紹介した記事を掲載しています。(2014年5月号から)

番外編「マイナンバーのメリット・デメリット」(2016年4月号)

〜あなたの会社はマイナンバーのデメリットを深く考えていますか〜
 マイナンバー制度が動き出し、既にマイナンバーカードを手にした方も多いと思います。
 税金や公的給付の面で公平を図り、行政の効率的な運用を可能にし、よって国民にとっても便利な制度だということです。
 税収に関してほとんど全てを把握されている大部分の国民にとって、税収確保の公平公正さに対する不信感は強いものがあります。行政サービスや福祉の実施についても同様の不満が少なくないと思います。マイナンバー制度によって、この点への改善が期待され、公平な税務の実現によって税収も増えることが期待されますし、不正な行政サービスの受給も減る可能性があります。

田城譲法律事務所
所長・弁護士
田城 譲 氏
(大阪中央ブロック・中央南支部)

 また、国民の重要事項がデータベース化されるわけですから、確かに行政サービスの効率化が図られる面も少なくなく、無駄を省けることによって生み出された余裕が、より国民寄りの行政サービスの実現に寄与するかもしれません。そして、国民にとってもマイナンバーカードによって行政サービスを受ける手続きが簡略化され、コンビニで印鑑証明などを取得することができるというように、便利になる側面があるとされます。
 さて、このようなあらゆる国民の情報が詰め込まれたデータバンクにつながるマイナンバーあるいはマイナンバーカードを、我々はどう管理すればいいのでしょうか。
 マイナンバーによってデータバンクに直接アクセスすることができるわけではありませんが、直接アクセスする立場にある人なら中を見ることができるという点は重要です。印鑑証明の取得などさまざまな行政サービスを簡単に受けることができるのですから、マイナンバーカードの使用が恐ろしい結果を生む可能性は高いですし、その他悪用や誤った使用は考え出せばきりがありません。ということは、利便性を重視し常に携帯するか、紛失盗難をおそれてどのようにして保管するかに悩むかを、個人の自己責任の問題に帰するとするのはあまりに安易な結論です。悪用、紛失盗難、不正アクセスの問題は常に存在するのであり、これだけ重要な制度のマイナス部分を自己責任に帰するのは大問題に発展する可能性がありますし、保険などの制度の普及を検討し、マイナンバーが使用される各領域の規制法によってその点の保護が図られるべきです。




同友会会員へのメッセージ

 私は、個人的にはとんでもない制度が性急にできあがったものだと思っています。確かに公平を図れるという面はありますが、行政による情報の集約化は思った以上に進んでおり、銀行の情報のみならず、私たちの取引先情報も収集が進んでいます。経営が悪化し、何かの時には一気に強制執行ができる範囲を確実に補足しているといっても過言ではありません。それに、マイナンバーそのもの、あるいはカードの保管をどうするかというのは大問題です。またあらゆる先進技術を使っても悪用するのは人間ですから、防ぎきることができないことも、コンピューター化が進んだこの四半世紀で明らかとなっています。最終的には、人的な信頼関係で守るべきものを守るということになるのは、全て同じところに帰結するという真実なのだとつくづく思います。
 私自身、マイナンバーの保管をいかに図るべきか悩むばかりです。しかし、マイナンバーカードに合わせて行政手続きが進められるようになると、カード無しでは手続きが渋滞して不利益を受ける場面が増えることが予想され、なし崩し的にカード利用を強いられることになるのが必然と思われます。そうなれば、カードの携帯が当たり前になり、ひいては予想もしていなかったトラブルが続出することになることを心配しています。今後、カード利用がすすむにつれ、利用方法、トラブル、その他あらゆる場面について情報交換の必要性が高まるでしょうし、同友会としての取り組みも必要と思われます。


「メリット」

 我々中小企業家にとっては、直接的なメリットはないように思います。こうしてマイナンバー制度による影響を考える機会を与えられたことがメリットでしょうか。



「デメリット」

 全てが合理的な素晴らしい制度のように見えますが、はたして本当にそうなのでしょうか。
この仕組みは、国民のあらゆる財産関係の補足を可能にするものであり、行政にとっての最小限の必要性以上の財産的な情報の集中をはかることができるもので、一切の経済的な自由を許さないことに繋がります。
 マイナンバー制度に関わる全体のシステム化が着実に進められるなら案外短期間で完成に至るかもしれませんが、これは憲法29条に定める財産権という基本的な権利を損なうおそれがあります。経済活動で生じるあらゆる取引を把握することになるのですから、取引上生じるさまざまな情報を集積することもできますし、それによって経済活動自体が制約
される可能性もあります。
 経済活動に不可欠な労働関係において、全てのグレーゾーンが排除されて、特に中小企業のより弱い部分が成り立たなくなることもあり得るでしょう。
法律ができたり、変わったりすることで消滅する産業が少なくないことは、歴史的な事実ですから。


「取材を終えて」
 弊社では、社内で管理する個人情報が一種類増えることにより、その取得の手順や取扱い方法を決めるなどという事務的なことよりも、はるかに大きな影響を受けています。何事もそうですが、自社にとってどういう影響があるのか、どういう対応策をとればいいのかを考えるために、こうした専門家の視点からの意見、さらに、人となりのわかっている方から生の情報をいただけることはとてもありがたいです。
(取材:情報化・広報部 荒田(写真)北川(文))

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番外編「マイナンバーのメリット・デメリット」(2016年3月号)

マイナンバー取り扱い知恵袋〜外国での事例も踏まえて考える〜
 マイナンバー対策のために社会保険労務士としてかかわれる分野としては、就業規則の見直し、マイナンバー取扱い規程の作成、社員研修などが考えられます。どれも情報漏えいをいかに防ぐかというのが主眼ですが、それ以外にも費用の掛かることばかりで、いったいどこまで費用を掛けなければいけないのかわからない、という経営者の方は多いと思います。情報漏えいのリスクが発生する確率と被害の大きさを予測できないので、対策を講じるために掛けるコストが妥当なのかどうか判断できないからだと思います。
 全国民対象の共通番号制度というものはもちろん日本で初めての試みですが、海外に目を向けると既に多くの国で導入されています。外国での事例を学んでみれば何かわかるかもしれません。(ただし、共通番号制度そのものを憲法違反だとして採用していないドイツや、費用対効果が見られないとして廃止したイギリスの例もあり、採用していない国もたくさんあります)

横瀬労務管理事務所
所長・社会保険労務士
横瀬 克之 氏
(大阪北ブロック・能登支部)

 情報漏えいによる被害が最も深刻な国はアメリカで、中でも一番多いのは「成りすまし」による信用口座開設とカードローンの被害です。気が付いたら自分名義で多額の借金を背負わされているのが、総額で年間数百億ドルの被害だと言われています。「成りすまし」犯罪が起きる主な原因は「本人確認」の手続きの甘さです。アメリカでは社会保障番号(アメリカ版マイナンバー)が書かれた紙製の社会保障カードだけで口座の開設が可能です。さらに、この番号は役所における税や社会保障の手続きに加え、電子商取引など民間でも幅広く利用されているので漏れるのは当然とも言えます。
 日本ではマイナンバーを提示するときは、写真入りのIDカード(免許証や個人番号カードなど)で厳格な「本人確認」を求められます。「成りすまし」犯罪に限って言えば、マイナンバーを教えることや知られることを極度に怖がる必要はないのかもしれません。(だからといってマイナンバーが漏れてもいいと言っているわけではありませんので、念のため)
 もちろんリスクは「成りすまし」の被害だけではありません。マイナンバーが会社から流出したときに、社員、取引先または社会からの信頼が損なわれるというのもリスクです。どんな種類のリスクが存在していて、そのリスクが起きる確率と損害の程度を客観的に把握して、会社の現状に見合った対策を講じていけばいいのではないでしょうか?




同友会会員へのメッセージ

 マイナンバー制度のそもそもの目的を常に意識しておくことが大切だと思います。簡単に言うと「行政運営の効率化」「公正な給付と負担の実現」「申請・届出手続きの簡素化」ですが、効率化という概念から一番遠いところにある行政が果たして達成できるのか、税収は増えるのか、縦割り行政はどの程度解消されるのかなど、見ておく必要があるでしょう。
 これらの3つの目的が達成されないとき、または当初の目的を逸脱しそうなときは異議を唱えるべきです。(ちなみに、現在マイナンバー制度の利用(※悪用)によって懸念されていることは「医療情報の商業化」「徴兵制」「移民政策」「預金封鎖」などです)同友会は中小企業や国民・地域にとって良くないと思う政策や立法には過去にもさまざまな働きかけを行ってきました。今後も会内でのいろんなレベルでの情報交換が必要になってくると思います。

「メリット」
 社内でマイナンバーを適正に管理できる体制を整えれば、総務部などの間接部門における「3S活動」が実現できるかもしれません。マイナンバーが記載された書類は法定の期限が過ぎたら廃棄しなければいけません。つまり自ずと不必要な書類が減っていきます。また「マイナンバー取扱い規程」を作成すれば、事務の流れを「見える化」できるので、担当が変わったときもスムーズに引継ぎできるでしょう。営業的には、新たなビジネスチャンスが見込める業種もあります。書類を保管する金庫はもちろんのこと、マイナンバーの収集代行サービス、不要な書類・データの廃棄サービス、パソコン内の個人情報が入ったファイルを検出するソフトなんていうのもあるそうです。

「デメリット」
 実際にマイナンバーを扱う事務作業においては、当然今まで以上に総務、人事、経理担当者の負担が増えるでしょう。新たに入社した社員の社会保険手続きをする際、中には年金手帳を持ってない人もいます。それだけでも面倒なのにさらにマイナンバーも加わるとなると、手続きに要する時間が増えて人件費もアップするかもしれません。無事マイナンバーを取得できたあとは役所への届出です。例えばハローワークへの資格取得の手続きは郵送でもできますが、これからは書留で送らなければいけませんので通信費もアップします。(書留で送らなくても受理はされますが、紛失などの事故があった場合、どの時点での事故か確認できないからだそうです)


「取材を終えて」
 番外編第2弾では社会保険労務士として、マイナンバーとのかかわりを教えていただきました。国民背番号制とかグリーンカー ドとかいわれながら法制化しなかったものと似ていますが、今度は法律ができ、行政と全国民が一律に動いていきます。メリット、デメリットについても取材で理解を深めましたが、特に世界各国のあり方についてはその違いに興味を持ちました。
 今心配されるのは、文中に出てくるアメリカのように偽のカードによる詐欺事件が起こることです。早いうちに写真入りのきちんとしたカードの申請をしなくてはと思いながら、まだ思案する人も多いとか。治安の良さを誇ってきた日本の最近を思うと、果たしてどんな事件が起こるやら、とか思ってしまいますね。どうぞ皆様、メリットを生かした万全の策で乗り切ってください。
(取材:情報化・広報部 西岡 洋子)

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番外編「マイナンバーのメリット・デメリット」(2016年2月号)

マイナンバー取り扱い知恵袋〜情報漏えい対策への不安を解消するには〜
 マイナンバー制度の実施がいよいよスタートしました。マイナンバーは住民票を持つすべての人に割り当てられる12桁の固有の番号です。これまで住民票の 「住民登録番号」、税金の「整理番号」、年金の「基礎年金番号」、健康保険の「保険者番号」などは個々の行政で管理され、情報共有されていませんでした。 今後はマイナンバーにより、一括管理されることになります。
 法人にも法人番号が割り当てられます。こちらは厳格な情報管理の下に置かれ、利用制限がかかる個人番号と違い、オープン情報として幅広く利用されることに なる予定です。昨年後半ぐらいから、経営者や経理担当者からマイナンバーについて質問を受けることが増えてきました。また情報漏えいに対する対策につい て、大企業ならともかく、マンパワーや資金面で余裕の少ない我々中小企業が実際にどこまで行えば良いか不安だという声もよく聞きます。

有岡会計事務所
所長・税理士
有岡 敬雄 氏
(大阪南東ブロック・東住吉支部)

 情報漏えい対策への不安は、実は私たち税理士も同じです。会計事務所は、顧問契約している会社から社員さんの年末調整作業について委託を受けることが多く、結果としてたくさんの社員さん本人や扶養者のマイナンバーを記入した書類を預かることになります。また、所得税の確定申告書においては税務代理をしている事業主等のマイナンバーを、支払調書の作成では報酬を受ける方々のマイナンバーを預かることになります。事業所規模の割に多くのマイナンバーデータを扱う立場にいるのです。
 国から求められている安全管理措置の内容はご存じのように大変ハードルが高く、全てをそのまま実施することは困難です。運用上、どこまで対策を行っていくかについては、先行している比較的規模の大きい会社の取り組み状況を参考にしながら、それぞれの会社規模の実状に応じて、取り入れていくのが現実的なのではないでしょうか?知恵を出しながら、できる範囲で対処していくしかないと思います。
(文:(株)大西製作所 大西隆裕)




同友会会員へのメッセージ

 マイナンバーについては、TVや雑誌などでも特集が組まれ、情報そのものは巷に溢れています。また昨年はセミナーなどに参加された方も多いのではないでしょうか?しかし、それらによって一定の知識を得たとしても、現実にはマニュアルどおりにはいかないことがいろいろ起きてくるものです。
前述したセキュリティ対策をどこまで実施するかという問題に始まって、実際に社員さんから記入を拒否されるなど実務的な課題に直面して、あらためてどう対応すべきか悩むという場面が今後増えてきそうです。経営者の不安は尽きませんが、同友会には幸いにも知識や情報を共有し合える仲間がいます。その意味で は、私たちは断然有利な立場にいると思います。マイナンバー導入は大きな社会制度の変化であり、会社経営に与える影響は決して小さくありませんが、信頼し 合える仲間と共に、上手に乗り切っていきましょう。私も税理士という専門家の立場から、その一助を担えれば幸いです。

「メリット」
 会社にとって個人マイナンバーについては事務負担増などデメリットが大きいように思えますが、「法人番号」は利用制限がないため、いろいろ活用できそうです。具体的には新たに設立登記される法人は、設立年月日による絞り込み検索により、簡単に見つけることができます。営業ツールとしての価値があるということです。当該情報については、当面の間「法人番号」「会社商号」「所在地」のみがひも付きで公開されることになりますが「マイポータル」の法人版では、資格許認可や表彰実績、補助金交付実績などの情報もオープンデータとして公開されます。自社の強みを公的な証明を得て、発信できる可能性があるということで す。


説明に熱が入る

「デメリット」
 やはり一番のデメリットは、盗難や漏洩防止のためのセキュリティ対策についての負担が増大することでしょう。マイナンバーの取扱い責任者を選任し、取扱いルールをしっかり決めていく必要があります。たとえば、マイナンバーなどの情報が入った書類やパソコンなどを担当者以外の社員が見たり、持ち出したりできないようにする、保管方法や廃棄方法を決めるなどです。社員の教育や盗難防止対策、不正アクセスの防止など、安全管理措置は多岐にわたります。会社の規模にもよりますが、トラブルを避けるために、一定のコストをかける必要があることは避けられそうにありません。

打合せの様子


「取材を終えて」
 今回は泣き笑いの番外編ということで、東住吉支部の有岡会計事務所の有岡税理士にマイナンバー制度について話をうかがいました。はじまったばかりのマイナ ンバー制度は、よくわからないことばかりです。有岡先生もマイナンバー制度についてはこれからなので、いいことも悪いこともこれからいろいろ出てくるで しょうとのことでした。
中小企業にとってはかなり大きな影響があると思われるマイナンバー制度。情報漏えいの怖い話ばかり聞こえてきていましたが、今回有岡先生に詳しくお聞きし たことで、少しですがマイナンバー制度について理解ができたように思います。今後マイナンバー制度については会社経営上でさまざまな局面に遭遇すると思い ます。その時は有岡氏も言われるように同友会の仲間と情報交換しながら乗り切っていきたいと思います。今回の番外編では大変有意義な話をお聞きすることが できました。ありがとうございました。  
(取材:情報化・広報部 大山 北川 荒田(写真)藤本(文))

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テーマ「自動車業界」(2016年1月号)

車のライフステージの全ての場面で、顧客との接点を作り出す
 泣き笑いシリーズ第24回は、業界別第1弾として「自動車業界」をテーマとして取り上げます。今回は、商用車(トラック)の車体から部品までに関わる様々な事業を展開されている(株)ミヤモト 宮本眞希氏(副代表理事・全国総会実行委員長 臨港支部所属)にお話を伺いました。
 そもそも自動車業界とはどの様な業界でしょうか?そこには、製作するメーカー(車体だけでなく部品を含めて)から車両販売するディーラー、そして修理工場、また補修部品やアクセサリーなど関連商品の販売から保険などのサービスに至るまで様々な企業が関わっています。

(株)ミヤモト
代表取締役社長 
宮本眞希氏
(臨港支部 所属)

実際、車両メーカーは国内市場ではなく海外市場で稼ぐ体制に切り替わっています。そこで、業界に関わる各社(特に国内でローカルな商いをしている中小事業者)は様々な経営方針で生き残ってきました。
 そんな中で宮本氏のとった戦略は、自社サービスと顧客の多角化でした。車のライフステージを考えると販売されてから廃車後まで様々なサービスが発生します。車体や部品の販売に終わらず、トラックのワンストップサービスを提供しようと社員に語りかけ、自社の事業分野を広げてきました。また、自社で扱う商用車は運ぶ荷物があってこそです。得意先である運送事業者も、荷主が変化することで入れ替わってきました。今では最大の顧客でも、売上比率で3%程度までに抑えています。そのような明確な方向性を定めて、2022年の創業70周年へ向けてビジョンに沿った成長を目指し続けています。
(文:(株)大西製作所 大西隆裕)




同友会会員へのメッセージ

 めまぐるしく変化する昨今、今日の成功がいつまでも続く保証などありません。旬の期間もだんだん短くなっています。同友会では、例会や各部会などを通じて新鮮な情報を得たりや学習したりする機会がたくさんあります。しかしながら、その機会を生かすのは我々自身の気持ちと行動であります。私も1991年に入会して以来、多くの機会に触れ、また実践をしてさまざまな事を学びました。これからも同友会では、会員の方々に刺激を受けてもらい、そこから創造力が湧き出るような活動を皆様方とともに作り上げていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
 なお、2016年7月大阪にて中同協の定時総会が開催されます。大阪も全国から刺激を受け、また全国会員の方々が大阪から刺激を受けていただくような発信をできれば幸いです。重ねてよろしくお願いいたします。

「泣」
 2009年秋のリーマンショックは、自動車業界にとっても大きな爪痕を残しました。商用車のマーケットは縮小傾向にあったものの、このとき一気に半減しました。販売に特化していた業者は大きな痛手を被り、ミヤモトでも抱えていた中古車が不良資産化して在庫処分に苦労しました。しかしながら、そこは数年前から取り組んでいた修理などのサービス部門の頑張りで何とか乗りきれました。経営環境の変化をとらえるためにメーカーやユーザーの情報をいち早く知る必要があるわけですが、宮本氏は逆に自分からの情報発信に心がけることで情報が集まるよう心がけているそうです。

「笑」
 宮本氏がまだ専務だったころ、業界団体全体の取り組みとして中古部品取引の全国ネットワーク化へ取り組みました。業界内で各社の強みは、やはり特定メーカーの車に強いという差別化です。顧客も、そこを頼りにしています。社内でも、ある種の資産でもある自社が取り扱う特定メーカー中古部品を他社の商品のようにして販売されることに、強い反対がありました。しかし、実際には他社の取引先である全国の顧客と取引できるメリットの方が圧倒的に大きく、約7年で年商が2倍へ成長しました。自社の強みを見直すことで、連携の本当の良さを知ることができたと宮本氏は、当時を振り返っています。


「取材を終えて」
 宮本氏は、科学性をしっかり持ったビジョンを掲げて、積極的な事業展開に取り組んでいます。これまで常に自社や取り巻く環境を客観的に見てこられた理由を宮本氏に聞きますと、常に不安を感じてきたからだと言います。常に先手を取った経営に取り組んでいても現状に満足することなく、謙虚な姿勢を崩そうとしない姿が印象的でした。前に出すぎないリーダーシップでこれからの社業の益々の発展を感じさせると共に、現在実行委員長として準備を進めている7月の中同協全国総会(大阪開催)もきっと盛会になるだろうと期待を感じさせられました。
(取材:情報化・広報部 大西 荒田(写真))

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